グランツールとは、ツール・ド・フランスやジロ・デ・イタリア、ブエルタ・ア・エスパーニャといった世界三大自転車レースの総称となりますが、それぞれどのような特徴があるのか興味を持つのではないでしょうか。

世界三大自転車レース(グランツール)とは?

ツール・ド・フランスに関しては、120年前に始まった自転車ロードレースの大会で、フランスおよび周辺国を舞台にして行われます。コースに関しては長い平地から山岳区間を走行した後平地へ戻り、再び山岳区間のコースとなるよう設定されています。最高標高地点と最低標高地点の差は2000メートル以上と起伏が激しいコースで、複数日に分けて長距離を走行しなければなりません。総合1位を獲得したリーダーは、黄色いリーダージャージとなるマイヨジョーヌが与えられます。

1909年から開催されているジロ・デ・イタリアについては、毎年5月にイタリア全土を舞台にして行われています。ステージ数は通常21となりますが、平坦ステージや山岳ステージ以外にタイムトライアルステージも設定されました。ルートに関しては地理的に連続しておらず、シチリア島等の島のステージも存在しますが、傾斜が厳しい坂を登る山岳ステージが多いため、上りが得意なクライマーが活躍する機会が多いといえるでしょう。総合1位を獲得すると、ピンク色のジャージであるマリア・ローザを獲得することができますが、山岳賞等についても特別なジャージが与えられます。

1935年から開催されているブエルタ・ア・エスパーニャは、スペインで毎年9月に3週間以上かけて行われおり、国内を中心に3200キロメートル走行します。ステージ数は通常21前後となり、平坦ステージや山岳ステージ等が設定されました。1ステージの平均距離は150メートル程度となりますが、ツール・ド・フランスやジロ・デ・イタリアと比較して20キローメートル短いため平均スピードは速く、山の険しい坂道が多いため逆転劇が多いという特徴があります。総合1位を獲得すると赤色のジャージであるマイヨ・ロホが与えられますが、新人賞等を獲得すると、特別なジャージを手にすることができるよう制度が整えられました。

グランツールの頂点となるレースはどのレースなのか興味を持つかもしれませんが、ツール・ド・フランスとなります。世界約190カ国で放送され、紹介や解説が行われていますが、売上高は約200億円を超えています。経済効果が絶大なことからも、ロードレースの頂点であることが証明されているといえるでしょう。放送のグローバル化が進み日本でも視聴することができるため、日本での人気も高まるのではないでしょうか。